はじめに
これまで「土地区画整理」は先の戦災復興や高度成長期における住宅団地増加への対処、また、自然災害復興等の整備手法として活用されてきました。しかし、近年は人口減少により住宅等の新規開発が激減しており、都市再生整備も「空間・機能」のための開発から「価値・持続性」を高める複合的なテーマに方向転換しています。
既成市街地のなかには戦災復興で形成された幅員2m密集市街地、都市計画旧法で開発された幅員4m、2m住宅団地等が今なお残存している地区もあり、これらの地区では自然災害や火災等の発生時に被害が増大するリスクがあります。円滑かつスピーディーな都市整備を実施するためにも、柔軟な土地区画整理事業の推進が必要となります。権利者の要請に対応した従来型の土地区画整理事業を進めつつ、都市計画区域以外で活用できる「法特例」設置等の法整備へのアプローチの検討や、権利者や認可権者ともに事業目的及び事業採算性等の明確化への対応が重要です。
これからの土地区画整理事業においては、「事前防災」と「事前復興」を兼ね備えた新しい市街地の再編が喫緊の課題といえます。